妊娠すると必ず一度は耳にする葉酸。
葉酸とは、水溶性ビタミンBの一種で、特に妊娠を希望する女性には摂取を勧められています。
妊娠を希望する女性が葉酸を摂ることにより、二分脊椎などの神経管閉鎖障害の発症リスクを50~70%予防することができるということが分かりました。
では、どのくらいの量を摂取する必要があるのでしょう。
成人男女の必要量は1日0.2mgなのに対し、妊娠中の必要量は1日0.4mgと普段のおよそ2倍とされています。
葉酸を多く含む食品は、緑黄色野菜やレバー、豆類、果物などがあります。
実際0.4gの葉酸を摂るには、これだけの野菜を毎日食べる必要があるのです。
・鶏レバーだと31g
・牛レバーだと40g
・ほうれん草だと191g(約7束)
・グリーンアスパラガスだと211g(約11本)
・枝豆だと125g
・大豆だと174g
・いちごだと445g(約30個)
しかし、葉酸は熱に弱性質を持つので、調理をすると量が半分になってしまいます。
なので、料理をする人は、この2倍必要になるのです。
もし、ほうれん草をおひたしなど湯がいて食べる場合、なんと14束も必要になるのです。
味付けせずに食べられるのならいいのですが、たいていは醤油などをかけますよね。
すると、14束分のほうれん草にかける醤油の量……次はこれを気にしなければなりません。
塩分が摂りすぎになります。
アスパラガスだと、22本、湯がいてマヨネーズ……がおいしいと思いますが、これもつけすぎに注意しなければいけません。
なので普段から薄味を心がけていても、難しいものがありますよね。
いちごなら生で食べられますが、毎日30個となると、今度は糖分の摂りすぎになってしまうのです。
レバー類にはビタミンAも多く含まれています。
しかしビタミンAの過剰摂取は、赤ちゃんへの催奇形性があることが分かっています。
なので、妊娠中は摂り過ぎに注意しなければいけません。
葉酸は、ビタミンB12(あさりやはまぐりなどの貝類)や葉酸が働く際に必要となるビタミンCと同時に摂取すると、効果が高まります。
しかし、意識していてもさすがにこれだけのものを毎日食べるのは大変です。
なのでサプリメントの摂取を勧めるのです。
葉酸は摂りすぎても汗や尿から排出されるので、過剰摂取の心配が少ない栄養素なのですが、注意しなければならないことがあります。
それは、化学合成のサプリメントで補う場合です。
化学合成のサプリメントは大量生産もでき、お値段も安いのですが、過剰摂取していまうと産まれてくる赤ちゃんにぜんそくの危険が高まります。
なので出来れば天然素材のサプリメントを選んだ方がいいでしょう。
葉酸摂取量は1日当たり1mgが上限なので、それを超えないように、毎日の食事をもう一度見直して、安全で上手に葉酸を摂れたらいいですよね。